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評価:
パトリック ジュースキント
¥ 770
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近々(3/3)映画が公開する『香水−ある人殺しの物語』。
因みに映画の公式サイト。予告映像観れますよ〜。
映画のCMを見て音楽がキレイだな〜と思い、ついでにアラン・リックマンに惹かれて観に行こうと決めてたんですよ。原作読んでみたいなと思ったんですが、意外に寄った本屋にはなくて…まぁ映画観ればいいか〜と思ってたんですよね。で、こういうのはやっぱ宗成だよなと誘った所、彼女原作を持ってました。
神よ、ありがとう!!!ラッキー!!即おねだりして借り、即日読破。どんだけ気になってたの私(笑)
面白かったですよ。凄く淡々としてる割にすいすい読めちゃいました。ただこれ―私は特に問題なかったんですが―ダメな人はダメかも知れませんねぇ。私にとってはミステリーがそうなんですが、あまりにも感情移入しちゃうと苦しいタイプだと思う…。生理的にも。
ただ「遣り切れない」ような事はないかと。読めば分るのですが、奇想天外な発想
(書評より)に見えて、実はとてもオーソドックスなテーマだったりします。ある言葉をべつの言葉に直すと凄い単純だったりする。発想は確かに奇想天外ですけど…例えるなら現実世界が舞台でも空想世界が舞台でも、恋愛小説は恋愛小説、みたいな。
以下、読んだ人向け、ある言葉を別の言葉に=超ネタバレ
端的に言っちゃえば
匂 い → 愛
で全てが完結すると思う。少なくとも私はそう思った。
まぁ実際最後の方は殆どそういう描写だし。
テーマは実に単純だ。
生れ落ちたその時から愛を持たず、愛を受けず、愛を知らず生きた男。
そして最後の最後に、見知らぬ30人に「愛」を与えて逝った。
例えそれが物理的に彼自身の要素が一切ないにしても、「彼が」与えた愛であった事には変わりないと思う。
個人的に言わせて貰えば、パパリシが可哀想過ぎるんですが…。いや、勿論一番可哀想なのは殺された少女達に他ならないんですけど。何ていうんだろう…最後の最後、よりにもよって愛する娘のモノによって心の底から騙されてしまうわけで。そいつが犯人だから!あんたはそいつを許しちゃダメだから!!とか思っちゃう。主人公をいたわるシーンなんてもう、あまりの事に見ていられないです…。彼は正気に戻った後も、主人公の事はもはや憎んでいなかったっぽいですよね…。彼にとってはある意味幸せとも言えなくも無い(憎しみを抱え空しさと共に生きるのは苦しい)のですが…なんだかなぁ…。
パパリシがアラン・リックマンなのかな〜とは、期待中。
あと主人公に関った人たちが、彼がいなくなったとたんに何かしらの原因で死んでるのはちょっとどうよとも。なんですか、主人公は座敷わらしかその類ですか。他人が無欲なのをいい事に、ずるい事・美味しい所ばっかり頂くような輩は確実に報いを受けるぞといわれるような気分です。素で怖い。
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